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Kiro・Copilotのワークフロー|開発と新規事業への影響

JustFit編集部(運営:株式会社LEGAREA)

2026年9月30日にKiroが、10月1日にGitHub Copilotが、複数のAIエージェントの作業を「手順」として定義して動かすワークフロー機能を公開しました。この記事では、公式情報で確認できる発表内容と、新規事業やシステム開発にとって何が変わるのかを整理します。後半では、JustFit編集部としての見方と、今、私たちにできることもまとめます。

何が発表されたのか

ここでは、公式の発表ページで確認できた事実だけを書きます。どちらの機能も、提供の状況に条件があります。実際に使う前に、最新の公式ドキュメントを確認してください。

Kiro:複数ステップのエージェント計画を「ワークフロー」として実行

Kiroは、AIがコードを書く開発環境です。2026年9月30日、Kiro Webのクラウドセッションで、ワークフローがオプトイン(利用者が自分で有効にする)機能として使えるようになりました。 再利用できる複数ステップのエージェント計画がバックグラウンドで動き、利用者は親の会話で作業を続けられます。 同じ日に公開されたIDE 1.2でも、ワークフローが導入されています。 IDE版は初期状態ではオフで、設定で有効にしてから新しいチャットを始める形です。

公式ページで確認できた主な特徴は以下です。

  • 各ステップは、それぞれ独自のエージェントセッションで動きます。前のステップから渡された内容だけを見て作業し、人の入力が必要になると実行が一時停止します。
  • 最初から使える3つのレシピ(手順書)があります。調査用のinvestigate、段階的な機能開発用のfeature-pipeline、プルリクエストの作成と指摘対応を行うpublish-prです。
  • feature-pipelineは、要件の整理、設計とレビュー、実装計画、コード作成まで複数のエージェントが分担します。その後、独立したコードレビュアーが並行確認します。
  • 設計とコードのループは、それぞれ最大3回まで承認を目指します。それでも承認されない場合は実行を止めます。
  • 公式ドキュメントによると、各ステップは新しい文脈で動くため、レビュアーはコードを書いた側の思考を引き継がずに評価します。

安全面に関わる変更もあります。エージェントがワークフローのレシピファイルなどを変更する前に、Kiroがユーザーに確認を求めます。 信頼していないワークスペースでは、信頼するまでレシピが読み込まれることはありません。

GitHub Copilot:マルチエージェントの流れを「コード」で定義

GitHub Copilotでは、10月1日に、動的ワークフロー(dynamic workflows)がCopilot CLI、GitHub Copilotアプリ、GitHub Copilot SDKで使えるようになりました。 複雑なマルチエージェント作業に必要な信頼性と観測しやすさを得るために、オーケストレーション(複数のAIの動かし方の取りまとめ)をコードで定義する仕組みです。

GitHubの変更履歴(チェンジログ)には、次のような機能が挙げられています。

  • 目標をタスクに分けて、独立したタスクを並行して実行できます。ある段階の結果を、構造化された形で次の段階に渡せます。
  • サブエージェント同士が、互いの調査結果を突き合わせて検証できます。
  • チェックポイントで止めて、結果を確認してから再開できます。
  • ワークフローは自分で書くことも、Copilotに書かせることもできます。

提供状況については、すべてのCopilotプランで利用でき、パブリックプレビュー(正式版の前の公開段階)として公開されており、今後内容は変わる可能性があります。 また簡単な質問や小さな変更には、通常のチャットで十分とされています。

同じ10月1日には、デスクトップアプリを操作するComputer useも、macOSとWindows向けにパブリックプレビューとして公開されました。 APIやコマンドラインがない古いソフトにも、自動化の対象が広がります。 アプリを操作する前には、ユーザーに承認を求める作りになっています。

2つに共通する点

どちらも、AIに一度ですべてを任せるのではなく、役割ごとのステップに分けて流れを定義する方向を取っています。どちらも、人が確認する場所(一時停止やチェックポイント)を仕組みに含めています。違いは定義の仕方です。Kiroは、会話からKiroがワークフローを提案する形に加えて、JSONまたはYAMLのレシピとして扱えます。レシピはJSONで生成され、YAMLにも対応しています。GitHub Copilotは、コードとしてオーケストレーションを書く形です。

新規事業・システム開発で何が変わるのか(JustFit編集部の見方)

ここは事実でなく、JustFit編集部の見方です。

「AIに頼む」から「進め方を設計する」へ

従来のAIコーディングは、人がAIに1つずつ指示を出す使い方が中心でした。今回の2つの機能は、要件の整理、設計、実装、レビューの工程を、役割を分けたAIの流れとして書いておき、繰り返し使えるようにするものです。私たちは、AIの性能より、「AIにどんな順番で、どんな確認を挟んで作業させるか」の設計が、開発の質を左右しやすくなると見ています。

AIを工程に分けて使う考え方は、AIエージェントが開発チームになる仕組みと発注の要点やAI駆動開発とは|AIと人の役割分担と発注側の要点でも整理しています。

試作の速さに加えて、再現性が論点になる

新規事業では、アイデアを動くものにして早く確かめることが大切です。ワークフローとして手順が残れば、うまくいった進め方を次の試作にも使い回せます。担当者の頭の中にだけあったやり方を、見直して改善できる形にできる点は、地味ですが大きな変化だと考えています。

一方で、手順を決めても、何を作るべきかまで決まるわけではありません。ワークフローが得意なのは「決まった目的を、決まった流れで進める」ことです。新規事業で難しいのは、その目的自体が最初はあいまいなことです。

人の確認する位置が、はっきりしてくる

Kiroは、人の入力が必要になる場面で実行を止めます。Copilotは、チェックポイントで実行を止めて、結果を確認できます。どちらも、人が判断する場所を仕組みの中に含めています。AIが自走して作業を進める範囲が広がるほど、「どこで人が見るか」を先に決めておく意味が増します。品質の考え方は、AI開発でも品質には人の確認が必要な理由にまとめています。

注意しておきたい点

  • 提供段階の違い:Copilotはパブリックプレビューで、Kiroもオプトインです。仕様が変わる可能性があるため、本番の開発の中心に据える前に、小さく試すのが安全です。
  • 手順そのものがリスクになる:Kiroは、レシピファイルの変更前に確認を求める作りになっています。手順書をAIが書き換えられる状態は、それ自体が管理の対象になるということです。
  • 使い分けの視点:Copilotの変更履歴にあるとおり、簡単な変更なら通常のチャットで足ります。ワークフローは、繰り返し行う複雑な作業向きです。

ツール選びの視点は、AIコーディングツール比較|特徴と向く使い方|2026年10月も参考になります。エージェントの動きを制御する機能については、Claude Code「Mods」発表|開発と新規事業への影響も合わせてご覧ください。

今、私たちにできること

AIの進め方が変わる時期には、新機能が出たからとすぐ飛びつくより、自分たちの進め方を言葉にしておくことが判断の土台になると考えています。新規事業に取り組む会社も、開発に関わる私たちも、同じ立場でできることです。

  1. 繰り返している作業を書き出す:調査、レビュー、リリース前の確認など、毎回同じ流れで行う作業を洗い出します。ワークフロー化に向くのは、このような作業です。
  2. 「人が判断する場所」を先に決める:AIに任せる範囲と人が確認する地点を分けます。何を作るかの決定と品質の最終判断は人の役割として残します。
  3. 小さな範囲で試す:プレビュー段階の機能を使うときは、本番の環境と切り離した小さな作業で試し、結果と手間を記録します。
  4. 目的のすり合わせは、実物でやる:手順が整っても、「何を作るか」の認識が違えば、速く間違った方向に進みます。企画書の言葉だけで決めず、動くものを見ながら確かめる進め方が、AI時代にも役に立ちます。詳しくは新規事業のアイデア検証方法|動くシステムで確かめる手順やシステム開発の認識のズレを防ぐ、実物を見ながらのすり合わせで解説しています。
  5. 使うAIの選び方も見直す:モデルやツールが増えています。AIシステム開発でのAIの選び方|2026年10月比較も参考になります。

まとめ

今回の発表の要点は、次の3つです。

  • Kiroは9月30日にワークフローを公開しました。ステップごとに独立したエージェントが動き、必要な場面で人の入力を待ちます。
  • GitHub Copilotは10月1日に、動的ワークフローをパブリックプレビューで公開しました。この機能では、マルチエージェントの流れをコードで定義できるようになります。
  • 新規事業やシステム開発では、AIの性能に加え、「どんな流れで、どこで人が確認するか」の設計が大切だと私たちは見ています。

JustFitは、株式会社LEGAREAが運営する完全オーダーメイドの受託開発サービスです。独自のAI開発基盤「LAF」を使い、要件定義・設計・DB設計・実装・テスト・レビューを担う複数の専門AIが、チームとして開発を進めます。人の役割は「何を作るかを決めること」と「品質の最終判断」です。構想から約1ヶ月で動くプロトタイプを先に作り、実物を見てから契約を判断できます。新規事業のアイデアを形にする方法を考えるなら、JustFitのサービス紹介をご覧ください。

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